視察勉強会
2015.09.05
先日、建築士事務所協会県北支部の皆様方と「地域資源『木材』を生かした建築復興を考える」ということで田村市、会津地方の視察勉強会に行って参りました。東日本大震災から4年が経過し、一人ひとりが福島県の森林資源の現状を正しく理解し、新しい木構造への知識を深め、積極的に県産木材を利用できるようになるためにこの視察勉強会は、とてもいい機会だと思いました。視察で訪れた場所を簡単にご紹介します。
〇田村森林組合木材加工センター
最初に訪れたのは、田村森林組合です。工場にたくさんの木材が置いてあり、色々な機械で木が加工されていました。組合の事務所はもちろん木造で、木を最大限に生かしているのだなと感じました。また、福島の高校生を対象としたサマーセミナーも開催されており、「自然に学び、人に学ぶ」ということで二泊三日で体験することもできます。見学に先立ち、福島県の森林資源や阿武隈山地の森林資源の現状や、他にも木について詳しいお話を聞かせていただいてとても勉強になりました。
〇CLTの実験棟「エネマネハウス 母の家2030」
次に訪れたのは、CLT実証実験棟「母の家2030」です。CLTとは引き板を木の繊維方向で互いに直交させて積層接着した木質大判パネルで1990年代に欧州で開発され、欧州では住宅だけでなくマンションや商業施設、公共施設など、中・大規模建築が建てられているそうです。この母の家の外観は、コンパクトな感じになっており内観はとても明るい印象を受けました。そして屋根が内側から見てみると格子状になって一定の間隔でガラス張りになっており通気層になっていました。また、呼吸する屋根として電気・熱・光の太陽エネルギーも取り込むこともでき、新しい生活スタイルとしてすばらしい機能だと感じました。この呼吸する屋根は、学生が考えた設計と聞き、こんなことも考えられる学生さんもいるんだなと思い自分もこれから精進していきたいなと思いました。
〇会津道の駅
最後に少しだけ時間が余ったので会津の道の駅を視察してきました。とても大きな駅でなかには、レストランやお土産もの、野菜や果物などが売っていました。他にもいろいろありましたが全ては見切れなかったのでまた行く機会があれば見に行きたいなと思いました。
視察後は福島市に戻り、意見交換会も行いとても勉強になる一日でした。この日に学んだことをこれからの設計にも生かしていきたいと思います。
今回の視察勉強会でお世話になった皆様に感謝申し上げます。(A.H)